会話文法と伝統文法
アメリカの小学校で教える英文法は、〈品詞〉中心に考える「伝統文法」ですが、文法学習にはあまり深入りしません。子供たちはすでに英語を話せるわけで、英文の構造をすでに身につけているので、読み書きの技術をモノにすることが優先されます
はっきり言って、文法なんてぼくにはどうでもいいことでした。ぼくにとっての英語は、自分の分身のようなもので、何も考えずに使えている気がします。ところが、日本人に教える難しさに直面
したとき、英文法の再学習が必要なことに気づいて、自分でも大いに驚いています。
ぼくが考案した英語教材があって、これは品詞を細かく学ぶものではなく、〈文の要素〉ごとにいくつかの単語群に分けて考えるものです。これがいみじくも新日本教育図書の提唱する「会話文法」と考えをいつにするものでした。
日本人が英語を苦手とする最大の理由は、音声への認識の甘さもさることながら、実際に使われている英文の構造を理解していないことが大きいと思います。英文を理解する最良の方法は「V・S・O・C・A・J」の6つの文の要素に分けて考えることです。
言葉は個人の創造物です。そうであれば、英語を話すには、まずその成り立ちを知ることが先決です。知らない言葉をいくら聞いたところで雑音に近いものですが、その逆に、話すことができれば、聞くこともできるようになります。ですから、ぼくはリスニングよりスピーキングを優先させるべきと常々主張しています。
そして、覚えた言葉は、使える場面を設定して、間違いを恐れず、とにかく使ってみることです。ぼくが日本語を覚えるとき、すくなくともそうしてきました。
| 〈目次〉 |
1 英語には2種類の文型しかない
2 英文は5つの要素からできている
3 〈動詞文〉における5つの基本文
4 〈be 動詞文〉における3つの強調形
5 〈動詞文〉には6通りの文型がある
6 〈動詞文〉での過去形5つの基本文
7 〈be動詞文〉での過去形
8 未来形は一種の〈助動詞文〉
9 will be の形の由来をさぐる
10 〈進行形〉は be動詞文の一種か?
11 〈受動態〉もまた be動詞文の一種か?
12 〈助動詞〉は主語の気持や態度を表わす |
13 〈完了文〉の形は口癖にすべき
14 be動詞文系の完了文は been が目印
15 完了進行形と完了受動態の共通点と違い
16 完了文に助動詞で気持を添えると……
17 〈to 不定詞〉の正体をさぐる
18 動詞を2つ含む文での英作テクニック
19 助動詞の座を奪った〈助動詞もどき〉
20 〈wh疑問詞〉が作る動詞文のいろいろ
21 帽子のような副詞類の wh疑問詞
22 wh疑問詞が作る be動詞文
23 〈wh疑問文〉の原流をさかのぼると……
24 〈省エネ文〉を活用して英語名人に |