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■英語学習室(5−5)シンタックス法(13)
Simple is Best(5)より
2002.11.7(木)
■関係代名詞の役割を知る
レッスン5−8の中にあまり見かけないフレーズがあります。
Here is / what / we have / available.
(ここにあるのは全部借りれますよ)
このフレーズは会話の口火を切る文ではなく、たとえば「ここに置いてある車(レンタカーを借りるシーンだから、ふつうは車を指す)はすべて借りることができますか?」と問われたことに対しての返事として使われます。
このレッスンでは“What kinf of car would you like?”(どんな車がよろしいでしょうか?)と問われて、“I'm
not sure.”(どれにしていいかわからないんだけど)と答えたことに対する返事のフレーズとして使われています。
シンタックス法は、究極的に「英語の文を文頭から理解していく」ことを目ざしますが、それ以前に文の構造を解読するさい、消去法を用いて理解していきます。
そこで、このフレーズがどんな文型を含んでいるかの認識をする必要がありますが、まず下記の2つに分けると分かりやすくなります。
(1) Here is 〜
(2) what we have available
前半の(1)の文型はレストランなどで勘定を支払ったとき、キャシュア−から“Here's
/ your change.”(ここにあります/あなたのおつりが→おつりです)と言われて、おつりを受け取る場面
でよく聞くのと同じ<Here構文>(Here+be動詞〜)です。この文だけなら初心者にも簡単にわかりますが、テーマに掲げたフレーズを明確に聞き取れる人はあまりいません。はっきり聞き取れて、即座に理解できた人は上級者です。
さて(2)の部分を見てみましょう。多くの文法書はHere構文を「倒置文」と見なして、be動詞のあとにくる名詞のほうが主語であると見なしますが、文法談義はさておき、名詞のyour
changeに相当する部分がwhat we have availableであることがわかりました。
whatという語は、大別して「疑問詞」または「関係詞」(つなぎの言葉)として利用されます。そしてまた、名詞の代用として使ったり、形容詞の代わりを務めさせたりします。ときには副詞の働きもしますが、その性格を表にまとめると下記のようになります。
疑問詞……疑問代名詞、疑問形容詞、疑問副詞
関係詞……関係代名詞、関係形容詞、関係副詞
では、このフレーズに見られるwhatは何者でしょうか?
それを理解するには have と available という2語の性格をよく知っておかなければなりません。すなわち、haveは目的語を伴う「他動詞」で、availableは「形容詞」ですから、whatがhaveの目的語であることがわかります。つまり、whatをsomethingに代えて、肯定文にすると次のような文にできます。
we / have something / available.
いわゆる<S+V+O>の文型で、テーマの文でのsomethingはもちろんcarsのことです。
したがって、availableが名詞を後ろから修飾する形容詞であることが判明しました。要するに、haveとavailableの間には直接的な関係がなく、availableがwhatを形容している語であるという謎解きもできました。
haveとavailableが並んでいることに日本人は奇妙さを感じますが、英語話者の頭の中には以上のような語順がセットされているわけで、このフレーズにおける音則は下記のようになっています。
Here's_what | we have | available.
what以下が名詞の役目を果たしているので、このwhatは関係代名詞です。音則上、whatで切れるため、語尾子音の〔-t〕がほとんど聞こえません。また、whatの〔wh-〕は半母音的ですから、前の子音の〔z-〕(綴りはs-)との間で子音同士のリンキングが生じています。さらに、Here
isが短縮形のHere'sで発音されるため、Here's whatの3語が1語に聞こえるくらい短くなるので聞き取りが難しくなります。英語の音則は、whatのように幅広い意味で使われる機能語を含むフレーズが最も難しくなります。
聞き取れないときは、自分で言ってみることです。スピーキングの実践こそが脳に文型を組み込んでいく唯一の手段です。we
have availableのほうは数度の練習で済みますが、Here's whatはそれこそ百回以上口にする必要があります。そのさい、1つ1つの音を正しく発音してください。間違った音を入れると、この癖がほかに悪影響を及ぼします。けっきょくPV法を用いた「サウンド」の基礎学習の重要さに立ち戻ってしまいました。
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