|
■英語学習室(6−1)語源法(2)“Simple
is Best”(6)より
2002.11.15(金)
■checkの語源考
レッスン1に下記のフレーズが見えていますが、この文中のcheckは通
常用いている「照合する」という意味から少しばかりずれているようです。
I'll / check your bags / all the way / to Tokyo.
(私はします/あなたのカバンを預かって運ぶ/ずっと/東京まで)
checkはチェス(chess)というゲームで、次に「キング(王)が詰みますよ」という意味で相手に「王手!」と警告するときの間投詞として使う言葉でもありますが、ペルシャ語の「王」が原義です。
つまり、王の行く手を阻止することから「阻止する=stop」という意味が生じ、ついで「(感情を)抑える」という意味に発展し、おなじみの「照合する」「点検する」「照合して印(∨)をつける」という意味が発生してきました。
ここに登場したcheckは、さらに「(預り証と引き換えに)一時的に預かる」「(目的地まで手荷物などを)預かって運ぶ」という意味に転じています。なお、この意味でのcheckは預ける側が「預ける」という意味でも使われます。
ノーベル賞を受賞した田中耕一さんは「チェック柄」のネクタイがお好きなようですが、これはチェス盤の桝目に由来する言葉です。したがって、「格子縞」「市松模様」はいずれもcheckと訳します。チェッカーズというグループサウンドもありましたよね。
ともあれ、checkはいまでは「照合する」「点検する」という意味が強くなっているので、句動詞としては次のように使われています。
check in 宿泊・搭乗の手続きをする<照合+中>
check out 勘定を済ませて出る<照合+外>
check of f 照合済みの印をつける<照合+消去>
check over 目を通す<照合+覆う>
check up on… …を詳しく調べる<照合+上までずっと>
check out of… 料金を払って…から出る<照合+外へ>
checkの名詞には「半券」「合い札」という意味がありますが、これらも「照合」に基づいています。また、小切手のことをcheck(イギリスではcheque)と言いますが、checkはいわば現金の預り証みたいなものです。
なお、このフレーズではall the way toの音則に注意してください。「アーザウエイトゥ」のように聞こえますが、曲者はallの発音です。
allはPV法ではsawの母音の〔aw〕の別の綴りとして〔a(ll)〕と表示されていますが、これは‘a’が〔aw〕と同じサウンドであることを示しています。
長母音の〔aw〕はlaw(法律)、raw(なまの)、claw(動物の爪)、paw(犬猫の手足)、draw(描く)などに見られます。スリラーで有名は“Jaws”のjawは「あご」という意味ですが、日本語のタイトルはたしか「ジョーズ」だったと思います。ローマ字の弊害によって、〔aw〕を「アウ」と読む人がいますが、これは間違いです。
〔aw〕は難しい発音で、日本語の「アー」と「オー」と中間くらいのサウンドです。まず「アー」と言って、ついで「オー」と言い、そのあと〔aw〕と言ってみてください。うまく言えるはずです。
allは決して「オール」と言ってはいけません。allは〔aw〕+〔l〕という発音ですが、ここでは次にtheが続いて舌が上下の歯の間に降りてくるので、〔l〕の音が弱くなります。
all theという形は<all the+比較級>をはじめ、いろいろ出てくるので、あらかじめall
the way (to) でしっかり練習を積んでおくことが肝心です。ギルバートの声に慣れたら、自分で何度も言ってみて、自分の声を頭に叩き込んでください。
|