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■英語学習室(7−1)Simple is Best(7)よりシンタックス法(16)

2002.12.13

■カートラブルのさいの4種類の表現

 レッスン2および3の会話表現は、レンタカーを借りて、車がどこかで故障したときのレンタカー会社とのやりとりです。そんなとき、相手と交される会話は下記の4種類だけです。

 (a) 最初に助けが「必要」であることを相手に告げる。
 (b) 「どうしたのか?」と聞かれて、「車の故障した状態」を説明する。
 (c) 車が故障して止まっている「場所」を相手に教える。
 (d) 相手が現場にやってくるのに必要な「所要時間」をたずねる。

 (a)は医者や救急車が必要なときに共通する need という語を使ってのフレーズで、(c)と(d)は「場所」と「所要時間」のことですから、車の故障に限らず、いろんな場面 に出てきます。
 (b)のみが車の故障に限定した表現です。この2つのレッスンに取り上げられているフレーズは次の6つだけです。

 (1) Our car / has a flat tire.
 (2) Our car / overheated.
 (3) Our car / just stopped / all of a sudden.
 (4) Our car has / stopped.
 (5) I think / the car battery is / dead.
 (6) There is / smoke / coming out / from the engine of our car.

 (1)〜(4)の主語は our car で、これを「無人称主語」と言いますが、we という「人称主語」にして言うことも可能です。つまり、our car とは we のことでもあります。
 述部についてみると、(1)は「1個の平たいタイヤを持っている」と言っていますが、これは「タイヤがパンクした」ことです。車にはふつう予備のタイヤが用意されているので、あまりこのフレーズを使うことはありませんが、タイヤの取り換え方がわからなければ、誰かに対して助けを求めることはあります。そんなとき、ちょっと丁寧に“We / need help / with our flat tire.”などと言えばいいでしょう。「英語の丁寧表現は文を長くすることなり」と心得てください。
 have got=haveですが、“We've got a flat tire.”と言えばカジュアルな表現になります。状況がわかっていれば tire を省いて“We've got a flat.”と言ってもかまいません。
 パンクしたのは時間的に少し前のことなのに、現在形の has(have の三単現)を使っている点に注目してください。パンクしたのは、相手に報告している現在より時間的に前の出来事ですが、have は「状態」を示す動詞ですから、英語的感覚では「パンクしたタイヤを(いま)持っている」と考えるほうが自然なのです。日本語の時制の考え方と縁を切るとわかりやすくなります。
 (4)は現在完了形ですから、この has は助動詞ですが、やはり「止まった状態」を「持っている」と英語話者は考えると見なせます。
 前回説明した「使役の have」と併せて、have は幅広い使われ方をしますが、本質的には「持っている状態」を示します。have は考えて使うのではなく、よく使用される実用的なフレーズを口癖にしておくことが肝心です。文法はあとからくっつけた理屈ですから、誰かに教える立場の人(たとえば教師)だけが知っておけばいいのではないでしょうか。
 (2)は overheat が「過熱する」という「時間的に動きを伴う動詞」ですから、ここでは過去形の overheated にします。
 (3)の stop も動いていたものが「止まる」状態になるので、完了形にしないのであれば、just(いましがた)を添えると(4)とほぼ同じ意味になります。just=have のような関係になっている点に注目してください。ただし、(3)のフレーズは過去形ですから、最後にall of a sudden(とつぜん)を加えると、もっとしっくりきます。
 (5)は the car battery is dead の部分が「be 動詞文」で、これに I think を添えたフレーズです。battery がダメになった状態を示すので、be 動詞文のほうがなめらかな文になるのです。
 I think は自分の考えを述べる形ですから、いろいろな文型に先導しますが、ここでは1例だけ示してました。応用してどんどん使ってください。
 (6)は「there 構文」です。この文型を英語話者は「あります/煙が/出ている/私たちの車のエンジンから」のような順序で考えるので、日本語に訳さないほうがよく、最初にまず「目に見えた煙」があると言ったあと、その「煙が出ている場所」を説明すればいいでしょう。
 車が故障したとき、たとえば“We need some help.”から始めて、あとは4種類の表現を使うことによって、たいていのことが表現できます。もちろん「場所」の示し方と「所要時間」についての言い方も覚えておく必要があります。