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■英語学習室(9−1)“Simple is Best”(9)より音則法(16)
2003.2.26(水)
■意味の区切りと音の区切りの差
アメリカ人は褒めとても上手です。ちょっとでも顔見知りになると、挨拶代わりにいきなり褒め言葉を口にする人がいて、とくに服装について上手を言ってきます。この種の褒め言葉をコンプリメント(compliment)と言いますが、レッスン9−1に次のようなフレーズが紹介されています。
I / like the dress / you are / wearing.
I|like the|dress you are|wearing.
上段が意味の区切りで、下段が音の区切りです。文の構造は
the dress をその後ろに続くyou are wearingが説明しています。つまり、2つの文をつないだ複文ですが、連結器の役目をする関係代名詞が姿を見せていないので、かえってシンプルで、わかりやすい文になっています。
すなわち「私は/そのドレスを好き/あなたが/着けている」という意味ですが、カジュアルな表現では、単に“I
like your dress.”というほうがふつうです。
下段に示した音の区切りが上段に示した意味の区切りと一致していないので、日本人には聞き取りにくいかもしれません。このレッスンのタイトルは
I don't understand で、テキストでは聞き取れなかったという前提で、“Could
you say that again, please?”と答えていますが、できれば“Thank you.”と反応したいものです。
音則上とくに気をつける点は、冠詞が名詞から離れて、theと言ったあと、きわめて短いポーズがあることです。
ついで、dressと言ったあと、すぐにyou areと続く点もこのフレーズの大切な音則になっています。the
dressと特定したものの、さらにそのドレスがあなたのものであることを告げるためか、dress
you are とかたまりで言います。
そして、軽い息つぎをして wearing と続けるのが一般的な音則ですが、are
を短縮形にして dress you're wearing といっきに言う人もいます。音の区切り方は、状況とか個人の癖によっても違ってくるので、あまり硬直的に考える必要はありません。
ともあれ、以上の音の流れを意識的に受け止め、自分で何度か言ってみることで音則が身についてきます。
また、下記のフレーズの音則も口に出して練習しておく必要があります。
How long / are you / going / to stay / in Hawaii?
How|long are you|going|to stay_in|Hawaii?
howの母音は cow の〔ow〕と同じ二重母音ですから、ブレーキがかかって、最初にhow
だけ言って一時停止します。
ついで、long are you となるのは、dress are you となったときと同じリズムです。goingとwearingも似たような音則です。
stayの母音は二重母音の〔a-e〕(エイ)ですから、in の語頭母音の〔-i-〕(イ)と重なって音が1つ消えてしまいます。
なお、固有名詞(ここでは Hawaii)は、どんな語であれ、相手が誤聴しないように、はっきり言う必要があります。
英語が聞き取りにくい理由は、音の区切りが意味の区切りと違っているからです。英語の音則に慣れるには、聞くことも大切ですが、自分で言ってみることが何倍も大切で、「言えれば聞ける」ようになります。
このフレーズを言われたとき、“Could you talk a little slower, please.”と答えていますが、ゆっくり言ってもらっても、英語特有の基本的な音則は変わりません。音則はほぼ不変な形で存在していますが、どこで区切るから場面
によって違ってきますし、個人的な癖によっても違ってきます。
この稿で説明したことを存分に理解したうえで、常に音則を意識しながら練習してください。レッスン9−1では、ここで取り上げた2つのフレーズが聞き取りにくかったと思います。
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