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■英語学習室(10−3)シンタックス法(20)

2003.4.2

■目的節Oが that 節や wh 節になる複文

 レッスン10−3では、一般に「複文」と称する文の構造を学びます。ひとまず本稿のテーマとする例文を抜き出しておきます。

  (1) I think / I'm / lost.
  (2) Do you / know / where / the Hilton Hotel is?
  (3) Do you / know / where / the lost and found office is?
  (4) Can you / tell me / where / Denny's is?
  (5) Can you / tell me / where / the shopping center is?
  (6) Can you / tell me / where / I can / find the police station?

 以上の6例がこのレッスンで検討する複文です。「構造上から見た文」の種類には「単文」「重文」「複文」の3つがあり、これら3つが入り混じったものを「混文」として4つ目の文として扱う文法書もありますが、これは無視してかまいません。とりあえず、文法書に見る3種の文の大まかな定義をしておきましょう。

 単文……文中にS+Vが1つしかない文。
 重文……S+Vが2つ以上あって、これらの節がand、but、or などの「等位 接続詞」によって対等に結ばれた文。
 複文……S+Vが2つ以上あって、if、after、because などの「従属接続詞」で結ばれたり、また関係詞や疑問詞で結ばれた文。これらの連結語が導くS+Vを含む節を「従属節」、もう一方のS+Vを含む節を「主節」と言い、2つの節の関係は対等ではない。

 以上を要約すると、S+Vが1つしかない文が単文で、S+Vが2つあって and などの接続詞で結ばれた文が重文ですから、要するに「単文が2つ以上ある文が重文」ということになります。
 そして、S+Vが2つ以上あって、両者の関係が対等でなく、関係詞や疑問詞で結ばれているという点から言えば、ここに示した6つの例文はいずれも複文と見なされます。
 すなわち、(1)は I think と I'm lost という2つの節から成り、両者を結ぶにさいして、関係詞を省いたと見なせます。わざわざ関係詞を言わなくても、意味を取り違えることがないからです。
 文の要素からうかがうと、I'm lost が think の目的語(O)になっていることからして、このフレーズはSVOの文型で、Oの部分が<S+ be 動詞+形容詞>の形になっています。think は that 節または that なしの節をOに従え、SVO型の文を作るという性質を持っています。
 (2)(3)は主節の Do you know? および疑問詞の where が導く従属節から成る文です。Do you know の部分が疑問文の形をとっているので、where 以下が“Where is the Hilton Hotel?”という疑問形にならない点に注意してください。
 文の要素から見ると、where 以下が know のOになり、SVO型の文を作っています。know もまた、that 節や wh 節を従えて、SVO型の文を作る性質を持っています。
 (4)(5)(6)は主節の Can you tell me? および疑問詞の where が導く従属節から成る文です。文の要素から見ると、where 以下が直接目的語に相当する節で、SVOO型の文になっています。tell もまた that 節や wh 節を直接目的語とする性質を持つ動詞です。
 (4)(5)の where 以下は(2)(3)とまったく同じ文型です。(6)は where 以下がSVO型の文に where がAの役目で先導を務める形です。ただし、I can 以下の語順が肯定文と同じになることは上記に説明したとおりです。
 以上の6例は複文とは言っても、文の要素上からすると、従属接続詞による複文とは形式を異にしています。つまり、Oの中身にS+Vがあるわけですから、従属接続詞による複文とは一線を画しており、むしろ二重構造的な文と称したほうがわかりやすいでしょう。
 少しややこしかったかもしれませんが、文法はさておき、滑らかな口調になるまで声に出して言ってみることが肝心です。