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■英語学習室(10−4)“Simple is Best”(10)より語源法(8)

2003.4

■open, close と start, finish と begin, end はどう違うか?

 レッスン10−8では、open と close、そして start と end の使い方を学びますが、ひとまずテキストの使用例を抜き出してみましょう。

 (1) What time / do you / open (today)?
 (2) What time / do you / close?
 (3) What time / does your breakfast / start?
 (4) What time / does breakfast / end?

 この4つの what time は明確な時間をたずねているので、when より「狭い範囲の時」を指します。そして、what timeは文の要素として副詞類ですから、4つのフレーズはいずれも下記のような構造になっています。

  <A+助動詞+S+V?>

 文型は4つともまったく同じで、目的語(O)を伴っていないので、Vは自動詞です。(1)(2)の主語は you ですから、助動詞が do で、(3)(4)の主語は (your) breakfast ですから、助動詞には三人称の does が使われている点が異なっています。

 さて、上記の例文で見ると open と start、また close と end の間に互換性があるように見えますが、英語はそんなに簡単ではありません。そのほかにも「始まる」ではbegin、「終わる」にはfinishがありますが、これらを念頭に入れて比較してみましょう。
 その前には日本語の「し始める」「し終える」という「複合動詞」があることに気づいてください。この種の複合動詞は「する」+「始める・終わる」を合成した語ですが、「する」のほうに重点があることは下記の例文を見れば明解です。

  I will / start to study English / next week.
  (私は来週から英語で勉強し始めます)

 start to start Englishの部分はstartがV(動詞)で、to study Englishがto 不定詞が作るO(目的語)です。つまり、動詞を目的語とするわけにいかないので、to 不定詞に作って工夫しているのですが、これが日本語の複合動詞に似ていて、start to study (English) はまさに「(英語を)勉強し始める」という感じになります。もっとも、日本語では「英語の勉強を始める」と言ったほうがしっくりくるせいで、われわれはこの種の英作文を苦手としています。
 start to は want to や need to などと形が同じで、to のあとに動詞を続けることができるので、この形で助動詞的な働きをします。このstartのような動詞を「連鎖動詞」と言って、to のあとにくるstudyを補佐して、二次的な動詞として使います。わかりやすく言えば、start < study の関係があって、日本語の複合動詞と形態や意味がよく似てくるのです。
 ところが、openにはstartのような芸当はできません。じつはopenとcloseは「開閉」を示す動詞で、複合動詞的な働きがなく、用途が限定されています。比較のために、(1)〜(4)を訳すと下記のようになります。

  (1)おたく(のお店)は何時に開きますか?
  (2)おたく(のお店)は何時に閉めますか?
  (3)おたくの(店の)朝食は何時に始めますか?
  (4)(おたくの店の)朝食は何時に終わりますか?

 openとcloseは頻度の高い単語ですが、使い方は簡単で、“Simple is Best”にふさわしい初級者用の言葉です。一方、start、finish、begin、endの4語は中級以上の言葉ですから、この稿ではこれ以上の深入りはしません。
 なお、finishがフランス語系で、endがゲルマン語系であることは、映画の終わりがフランス映画はfinで、ドイツ映画がendeであることでおわかりでしょう。