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■英語学習室(12−1)語源法(9)“Simple is Best”(12)より

2003.4

■acceptを聞き取れましたか?

 レッスン12−2は「コレクトコールを受ける」場面の会話ですが、下記のやりとりがキーフレーズになっています。

  Will you / accept the charges?
  I won't / accept the charges.

 accept という語をしっかり聞き取れましたか?
 文型的には“Will you 〜 ?”(〜しますか?)と聞いて、“I won't(=will not)〜 .”(〜しません)と答えるだけの何の変哲もない構造ですが、文の軸になっている accept the charges が聞き取れないと用を足せません。
 charges は〔ch-〕という聞き取りやすい音で始まるので問題ありませんが、accept を聞き取れない人が大勢いることが実験でわかりました。なぜなら、外来語で「アクセプト」と発音する癖がついているからです。
 acceptの語根は -cept で、これは「取る」という意味です。ac- は「方向性を示す接頭辞」ですから、意味の強い -cept のほうの母音にアクセントがあって、ac- の母音は「弱母音」のシュワー(schwa)です。語頭のシュワーは一般 に「ア」のように聞こえると言われますが、ギルバートもグレースもここでは「エ」に近い音で発音していますし、アメリカ標準語を話す英語話者は大半の人が「エ」に近い音で言います。
 このフレーズは自分の言ったことに対して、“Will you 〜 ?”と返された形式ゆえに、文脈上から accept であることが判断できますが、聞き慣れていない人は一瞬たじろくようです。
 なお、参考までに -cept を語根とするいくつかの語を掲げておきます。

  except  [ex(外)+ cept]  (前)除いて (動)除く
  incept  [in(中)+ cept]  (動)学位を取得する
  intercept [inter(間)+ cept](動)遮る
  precept  [pre(先)+ cept] (名)教訓
  concept  [con(共)+ cept] (名)概念

 以上のうち precept と concept では接頭辞のほうにアクセントがあって、ともに名詞として使われる点に注目してください。なお、pre- の母音は長母音の tree の〔ee〕と同じです。そして、con- の母音も口を大きく開けて発音する cat の中の短母音の〔-a-〕と同じである点にも注意してください。
 また、reception[re+cept+ion]は「受け取ること」の意味でよく使われますし、receive(受け取る)の -ceive も -cept と同じ仲間の語源です。
 receiveがわかれば、perceive(気づく)、deceive(だます)、conceive(思いつく)などの語も親戚 であることがすぐに気づきます。
 seize(強くつかむ)も同語源で、ほかにも -cept の親戚がたくさんあって、この一家と知り合いになれば、100語以上の単語を関連して覚えられます。
 使わない単語はすぐに忘れてしまいますが、なんとなく知っておけば、はっきり覚えていなくても、用例に出会うたびに「なるほど!」とうなづくことになり、知っている単語がどんどん増えていきます。
 なお、“I won't accept the charges.”の代わりに“I must / decline the charges.”というフレーズが使われていますが、この decline は「断わる」という意味です。
 -cline は「曲げる」という意の語根で、decline はもともと「(脇に)それる」という意味で使われ、発展して「相手の申入れを横にそらす」ので「断わる」の意になりました。なお、decline は「路線から外れる」ことから、「傾く」という意味でも使います。
 -clineと関係が深い語には、climate(気候、傾向)をはじめ、傾いた場所を「登る」 climb があります。「最高潮」に達すると climax になります。
 このレッスンで重点的に学ぶ単語は accept と decline です。