■中国語を仮名では書けない
2002/01/30
私は大学1・2年生のとき、第二外国語として中国語を選択していました。そして、大学2年生の夏休み、ロサンゼルスに父の友人である日本人と台湾人のハーフの方の家に1カ月ちょっと遊びに行かせてもらったとき、その方の奥さんは台湾人、近所の人たちにも台湾人の方が多かったため、アメリカにいたのに、耳にする言葉はほとんど中国語と台湾語でした(笑)。でも、そのおかげで「中国」と「中国人」と「中国語」にずいぶん興味を持ちました。
その翌年、北京に留学していた友達のところに遊びに行って、自分ひとりでタクシーに乗ったり、買い物をしたりして、意外と話が通じるので、すごく楽しくて、英語が上手になったら、次は中国語を勉強したいと思うまでになりました。なので、今回の留学中も中国語のネイティブ・スピーカーの人たちにちょこちょこ教えてもらったりして、けっこう仲のいい友達もできました。
中国語はご存知のとおり、表意文字の漢字を使ってすべてを表記します。ちなみに、中国本土では“簡体字”と呼ばれる簡略化された漢字を使い、台湾では“繁体字”と呼ばれる日本でいう旧漢字のような複雑なオリジナル漢字が使われています。そのどちらにせよ、すべてを漢字で表記するってのは、自国の文化圏でのみ生活しているうちは問題ないのですが、外国から文化が入ってきたとき問題ですよね。
一方、日本語には“ひらがな”と“カタカナ”という2つの表音文字があるので、外来語はすべてカタカナを用いて表記するという約束事があるのでいいけど、よくよく考えてみたら、すべてを翻訳しなきゃいけない中国語って、すごく大変なハンディを背負ってるんじゃないかしら?
で、中国人に言わせると、外国語を漢字で表記するさい、2つの方法があるそうです。ひとつは「意味」だけを翻訳する方法です。たとえば、「コンピューター」は「電脳(ティエンナオ)」、「ダウンロード」は「下載(シャアツァイ)」、「お気に入り」は「我的最愛(ウォーダツイアイ)」などです。このやり方だと、漢字だけ見る場合、私たち日本人にもなんとなくわかりますよね。
もうひとつは「音声」どおりに漢字を当てる方法です。つまり、漢字を表意文字として使う方法ですが、このやり方はおもに海外の地名・人名を表わすときに用いられているようです。たとえば、「マクドナルド」は「麦粒労(マイリイラオ)」、アフガニスタンは「阿富汗(アフハン)」、日本人アーティストの「Misia」は「米希亜(ミーチーヤ)」などです。文字だけ見ると、想像もつかず、この種の言葉は中国語の発音がわからなければ何のことだかさっぱりです。
なお、意味を表わすと同時に、表音文字として音がよく似ている漢字を当てて、両方のやり方を兼ねた言葉もたくさんあります。たとえば、「コロンビア」は「歌林牌(クーリンペイ)」、「サウナ」は「三温暖(サンウェンヌアン)」、「ゼロックス」は「全録(チュァンルー)」などです。
でも、仮名で書くと、音の印象がまるで違ってくるんで、本当は中国語を仮名では書けないんだけどね……。