■英語における「音−語−文」の練習の前に
2005.7.2(土)
当社刊行の『アメリカ旅行の英会話文法』を購入された方からボイスプリント(声紋)の見方がわからないという電話が入りました。そこで、冒頭の
excuse の〔x〕が〔k〕+〔s〕であることを説明しているうち、それがどこに解説されているかと問われて、けっきょく『英語のサウンドとリズム』が基礎編で、本書が応用編になっている関係を申し上げ、両方とも買っていただくことになりました。ありがとうございます。
私どもは「音−語−文」を同時に学ぶ方法を推進する者です。一般に英語学習についての間違った考え方に凝り固まっているので、当社では「音−語−文」の学習法についての説明を根気よく続けています。英米の映画を字幕なしで見たいとか、英語だけで外人さんとのディナーを楽しみたいとか、さまざまな要求がありますが、そのため英語教材の刊行物は具体的な学習法を示すものでなければならず、それは同時に実用英語への橋渡しになるはずです。そのつもりで制作しているつもりですが、階段が高すぎる面
があることに気付かされました。ともあれ、私どもによる英語学習のステップは以下のように設定しています。
1.「文←語←音」の関連性の認識
言葉の大半は「文」の形で用いられます。したがって、言葉を身につけることは、文を自在に操る技術を身につけることにほかなりません。文はいくつかの「語」から成り立ち、ほぼすべての語が複数の「音」からできています。
2.「45種の単音」の練習
英語の音声をモノにするための正しい手順の第一歩は、45種の基礎的な「単音」の性質を十分に知ったうえで、吹奏楽器を学ぶがごとき要領で発音練習をすることです。
3.「2000種以上の連続音」の練習
ついで「連続音」(複音)の練習に移行しますが、これは単語の発音で行ないます。
日本語の音声の大半は<子音+母音>(CV)型のセットになっていますが、英語は子音・母音を別
々に発音する言語ですから、CC型・CV型・VC型・VV型のいずれもが成立して、45音の単音の組合せは2000通
り以上にのぼります。
英語の連続音における1音節は<子音+母音+子音>(CVC)型が基本形で、これを発音するとき、母音に強いアクセントを置くのが基本です。すなわち、英語には子音が母音の約2倍あるわけで、日本語にない子音が連続するCC型の発音はとくに重視して練習する必要があります。
そして、英単語が多音節になるとき、英語はギリシア・ラテン語などの外来語からの借用が多いためにCVC型の音声のどれかが欠落することが多くなって、その間合いが英語独自の音声上のポーズを作ったり、単音の弱音化が起こったり、アクセントの強弱に順位
が生じるなど、それらがあいまって、英単語に特有の音則を形成しています。
4.文でおける「リンキング」の練習
さらに、文の発音にさいして、単語同士が接するときにリンキングが生じて、単語間のスペースがなくなり、文全体の音がほとんどひとつながりになるという英語の音則を生んでいます。そのおり、|CVC|CVC|CVC|という音の並びが|CV|CCV|CCV|…という母音止めのリズムを形成しますが、英語のこうした音楽性を身につけないかぎり相手の言葉を聞き取れないし、英語らしからぬ
リズムで話しかけても相手に通じません。
5.「単音→単語→文」の基礎が大切
個々の単音が正しく発音できたうえで、CC型・CV型・VC型・VV型の連続音のすべてに習熟し、そして文に現われるリンキング等の音則を身につけることが要求されるわけで、なにはともあれ、音声の基礎が身につかないかぎり、永久に英語を獲得できません。
6.「単語の意味」と「文型の語順」を身につける
文とは何らかの内容を含むメッセージですが、文意を理解するには、個々の「単語」の意味はもとより、その適切な使われ方を把握する必要があります。
そしてまた、英語は単語の並び方で意味が限定される「語順方式」の言語ですから、いくつかある基本構文の「文型」のすべてを自家薬籠中のものとしておく必要があります。
(営業部)