■カタカナ語を利用して語中の‘u’の綴りの発音を区別する方法
2005.5.14(土)
短母音の〔-u-〕と〔-oo-〕の違いについて、どう言い分け、どう聞き分けるのか、また、それに関連する質問がいくつかあるので、それらを併せてお答えします。短母音の〔-u-〕と〔-oo-〕は近い関係にあるとは言っても、やはり厳密に区別されます。
1、〔-u-〕の音声は、のどから自然に出てくる音ですから、口はごく自然な半開き状態にしておきます。いうなれば、口はぽかんと開けた状態に近い構えになります。口にまったく力が入らず、喉からの音の通りがよくなっているので、結果的に「切れのいい音」が出てきます。
軍隊の行進時、またアメフトでクォーターバックが号令の hut(または hup)と言うとき、〔-u-〕が〔h〕ともども、喉を素通りして出てくるので、気合いのいい音になります。
この音の綴りは、多くが語中の -u- となるので、〔-u-〕の字形をキーサウンドとしますが、ほかにも語頭音があり、また別の綴りもあります。
語中音<u> but、duck、fun、nut など
語頭音<u> up、us、under など
別の綴り<o> from、month、other など
別の綴り<ou> couple、double、touch など
別の綴り<o-e> come、love、none など
2、〔-oo-〕の音声は、口を少しだけ開けて、唇をやや前に突き出した構えから出てきます。口の開きは小指の先が入らないほどの狭さです。日本語の「ウ」と対比される音ですが、日本人には相当に難しい音です。
わからなくなったら book(〔b〕〔-oo-〕〔k〕)と言ってみてください。「ブック」とは違います。
この音の綴りは、多くが語中で -oo- となるので、キーサウンドを〔-oo-〕の字形で示しますが、別の綴りには<u>があります。
語中音<oo> foot、wool、good など
別の綴り<u> bull、full、pull、put、sugar など
3、つまり、語中の -u- の綴りに〔-u-〕と〔-oo-〕の2つの音声があることが日本人にとってやっかいな問題になります。
しかし、英語話者は文字の綴りを覚える以前に、すでに話せるようになっているので、両者を取り違えることはありません。誰であれ、聞き分けも、言い分けも、きちんとできるようになっています。
日本人は but を「バット」のように教わりますが、このカタカナ語を参考にすると、but
の語中音が〔-u-〕であることがわかります。〔b〕〔-u-〕〔t〕とは言えますが、〔b〕〔-oo-〕〔t〕と言うと「ブット」になることに気づいてください。
そして、 put は「プット」と習いますが、この語中音が〔-oo-〕であることが歴然とします。put
は〔p〕〔-oo-〕〔t〕で、〔p〕〔-u-〕〔t〕と言うと、ゴルフの putt、すなわち「パット」になります。
4、要するに、日本語の促音の「ッ」が同じだから迷う原因になっていますが、put
の〔-oo-〕の音は「プ」の中に示され、putt の〔-u-〕は「パ」の中に示されています。
puppet、puzzle、pup、punish、public などはすべてカタカナ語の「パ」で始まるので、〔-u-〕の音声であるとわかります。
push、pull、pussy、pully、pudding などはすべて「プ」で始まるので、〔-oo-〕の音であると判断できます。
〔-u-〕と〔-oo-〕を明確に区別する場合、カタカナ語を利用できることがおわかりいただけたと思います。カタカナ語も満更捨てたものでなく、せっかく覚えたものを利用しない手はありません。ただし、カタカナ語の発音は一日も早く直すべきです。
5、英語は、綴りを覚える以前に、音声を身につけなければならないことをご理解いただけたでしょうか?
(K.T)