■英単語を覚えるための第一歩とは?

2005.10.15(土)

 新刊『英単語マニア』はいまから25年前の1980年に企画された熟し柿です。当社の社長がアメリカのLAに在住時、自分の英語がまったく通 じなかった経験に端を発しています。社長は台湾人の友人である王博雅氏に英語の学習法について相談しました。
 王氏は小学校6年生まで中国の旧満州で日本語だけで過ごし、そのあと台湾に帰って小学1年生に混じって中国語を獲得した体験を持っています。王氏は小さな後輩たちといっしょに、「bo、po、mo、fo、du、tu、nu、ru…」と発音練習から学んだことが中国語を話せるようになった最善策であったと述懐します。
 一方、社長の大学時代の第二外国語は中国語で、おりしも王氏とほとんど同じ手順で発音から始めたので、カタコト中国語をわずかに解します。2人は語学の学び方について常に意気投合する間柄になりました。
 2人は「自分たちの英語がなぜアメリカ人に通じないのか?」という議論を始め、英語を教える機関や指導者をたずねて、自分たち自身が生徒となって、英語の話し言葉の何たるかについての研究に着手しました。
 その年末、日本に帰国した当社の社長は、国内における英語教育事情を調査すると同時に、アメリカから持ち帰った英語学習法に関する資料を小学生向きにまとめる作業にも取り掛かりました。話し言葉は小学生から始めないと効率が悪いという信念抱いたからです。そのとき、導き出された4つの方法のひとつが本書で具現されました。
 端的に言えば、単語力が足りないと、英語話者との交流ができないし、映画やミュージカルを観賞してもさっぱりなわけで、尨大な単語をどう覚えればいいかというテーマが提示されたのです。
 そして、日常生活で「必要な英単語の数がいくら?」で、それらは「どんな性格を有するか?」という2つの問題に取り組みました。日常的に必要な英単語は少なくとも3万語、できれば5万語、高望みすれば8万語というのが当社が導き出した結論です。8万語という数は、私たちがふだん使っている手のひら大サイズの小型英和辞典に収録されている語彙数です。
 また、英単語の約8割がおもにラテン語からの外来語で、ゲルマン語系の在来語は約2割しかなく、使用量 からすると、約8割が後者で、前者は約2割しかないということにも気づきました。そして、文法を支えている在来語には機能語(function words)が圧倒的に多く、意味を添える内容語(content words)の大半は外来語から借りていることもわかりました。
 あとはそれを「どんな方法で覚えればいいか?」という課題だけが残りました。−−それは「語源法」と名付けられる手段で達成されました。実績は別 の機会に。
 英語の語源は漢字の偏旁冠脚より意味する範囲が限定されています。しかし、漢字より意味の領域が広いため、多様な内容を含みます。たとえば、単語の order は「順序」の意味を示す語源から出てきた語で、順序を維持するには常に「整理整頓」が必要で、さらに「規律」から「命令」の意味が生じ、レストランに遅れた着いた者が先着者に“Did you order yet?”と言うときの「注文」の意味にもつながります。この語源の語義を十分に認識していさえすれば、orderly、ordinal、ordinary、ordinarily、ordinance、ordnance、ordeal など、自然に身につく派生語が10倍、いや20倍に、語源の種類によっては100倍に増えることもあります。500種の語源を知れば少なくとも2万語はものになるでしょう。
 じつを言うと、英単語は使うことで初めて身につくものにほかなりませんが、なにはともあれ、語源の成り立ちを知ることが英単語獲得の第一歩の踏み出しになることに間違いありません。語源を概念を知ることが単語の記憶に優先されることに気づいてください。
 英単語を覚えられずに悩んでいる方は、書店に立ち寄って、ぜひ本書を手にとってみてください。いますぐ読む時間がなくても、売り切れないうちに、とりあえず買っておこうという気になるはずです。当社は小さい会社ですから、印刷部数を少なく抑えてあり、よほど爆発的に売れないかぎり増刷しません。役に立つ本が必ずしも売れるとは限らないのです。以上、宣伝まで−−よろしくお願いします。

(営業部)