■Umbrella Stories
2007.11.2(金)
「今回の滞在で、もうひとつ日本にまつわる新しい発見があった!」とは、前回のメルマガに書いた海外からのお客さんの言葉。それは何かと聞いてみてると、日本では「よく傘をさすこと」「どこかに行くと必ず余分のビニール傘があって、持ってない自分に“Take it.”と、その中からひとつをくれること」だそうです。
「僕たちの国では、ほとんど傘はささないよ。小雨なら濡れたまま歩くか、大雨なら雨やどりしてやむのを待つんだ。まあ、気候というか、雨の降り方が日本とは全然違うけどね……」
たしかに、これは私も海外旅行をしていて思ったことがありました!スコールみたいな大雨が短時間で降る国の人たちは雨が降ったら傘をさしてまで歩かず、どこかの軒先でのんびり雨やどりしている光景を何度も見たことがあります。もしくは、子供たちは雨に濡れてもキャッキャッと喜んでそのまま遊んでいたり。
日本のように長雨がダラダラと降り続ける気候だと、どうしても雨やどりだけではやりすごせないですからね、気候の違いも大きいかと思うのですが、やっぱり「時間を無駄 にしてはいけない」と考えて、どんなときでも活動の手を休めず足も止めないのが日本人の気質なのかもしれません(笑)。
「傘がどこにでもあって……」というのはこんなお話。ある朝、ホテルから出かけるときにフロントの人から傘を渡されたそうです。身振り手振りと“Take it.”という台詞で、どうやら「使ってください」と言っているようだと解釈し、外を見るとどしゃ降りの雨。午前中使わせてもらってるうちに雨はやんだので、失くしたり忘れたりしないように一度ホテルに返して、今度は大学図書館に行ったそうです。そこの教授さんや助手さんたちが資料探しを手伝ってくれて、「そろそろ帰ろう」と建物の外に出ると、また雨が降っていた。そうすると、図書館の事務員が“Take it.”と傘を差し出す。戸惑っていると、さっきまで一緒に作業をしていた教授たちもニコニコしながら自分に傘を渡してきた。
駅を出てみたら、お店を出てみたら、雨が降っている。「少し待とう」とは思わわない。300〜500円でビニール傘が買えてしまうから。なくしてもいいし、忘れてもいいし、壊れてもいい。安いんだから、また新しいものを買えばいいから。「消費大国ニッポン」と言われるわけです。壊れた傘をあちこちに放置するマナーの悪さもあいまってゴミ問題にもつながっています。そこはひとりひとりが考えなくちゃいけませんね。。。お手軽なモノだからカンタンに人にあげられて、それがありがたかったり、助かったりする人もいるんでしょうけど、改めて、モノの「使い捨て」をやめようと考えさせられた一件でした。
まあ、そんな私の思案をよそに「傘でつながる人の親切の輪だ!」と、すっかり感動した外人さんは、日本を離れるときに大学図書館でもらった傘をホテルに渡して「雨が降り出して困っている人にあげてください」と言ってチェックアウトして帰国したそうです。前回と今回の話を、“An apple story”と“Umbrella stories”と名づけて呼んでいました。(なぜ story と stories で単数形と複数形なんだろう(笑)?リンゴはひとつで、傘は何本も登場してきたから?ここらへんが、単複数をそんなに使い分けない我々日本人にはすっと出てこないですよね。数秒考えてしまう。)帰国してからすぐにお土産話として家族や友達や同僚に話したそうです。
最後に、どうでもいいことですが。国内外で会ったり、見かけたりするたびに思うんだけど、欧米の人って総じて薄着じゃないですか?合い服をあまり着ないというか、秋までは半袖で、冬になったら突然もっこもこのダウンジャケットを着てるイメージなんですけど(笑)。私の周りだけかなあ?
(K.Tashiro)