■もし「キ」の音が聞き取れなかったら……

2002.4.4(木)

 沖縄での『音則法とPV法』のセミナーがなんとか終了しました。参加者にはまことに不親切なことばかりで、ご迷惑をおかけしたこと、お詫び申し上げます。駐車場への案内をはじめ、昼食の紹介とか、また講義内容を示す進行表の準備を怠るなど、事務的な面では不備な面ばかり重なりました。
 じつを申すと、セミナーの内容について、前日の時間ぎりぎりまで、バブ・ゴーデンと当社の間で大激論があり、はっと気付いたとき、事務的なことを準備する時間が残っていませんでした。考古学では百人以上のセミナーを組んだこともあるし、当社がそうした業務を知らなかったわけではありませんが、本セミナーが受講者の役に立っていただきたいと願う気持が強すぎて、授業の内容だけを優先させすぎて、ほかの仕事をほったらかしにしたというお粗末の一席でした。
 でも、(株)沖縄教育出版の川畑保夫社長が「これがホンモノだ」と言ってくれました。受講者の中には何人かの学校の先生もおられたし、英語教室の関係者もいたし、出版社の人もいて、受講者の全員(?)に「英語とは何か?」「言語とは何か?」ということをしっかり理解していただけたと思っています。
 私どもが20年近くかけて建造した「英語音則丸」が進水式を終え、いま沖縄の海から大海に向かって船出したところです。いつの日か日本近海のすべてを巡ることを祈念して、バブといっしょにいま大きな喜びを感じています。
 受講者の中には何人か英語ペラペラの人もいました。しかし、どなたも英語音声の基礎を学んでおらず、いうなれば自己流ですから、大切な場面で相手に聞き取ってもらえなかったり、英語話者の言っていることを正しく聞き取れなかったりする場面がありました。自己流の英語では、残念ながら、外国人との接渉において、どこかで齟齬が生じるのです。
 日本語で考えればすぐにわかることですが、もし「キ」というサウンドを正しく発音できなかったら、「木」も「気」も「季」も相手に認識させられません。また、もし「キ」の音を聞き取れなかったら、「キ」を含むすべての語を正確に認識できなくなります。
 日本語のアイウエオ同様、「PV法」に示された44のサウンド(子音26・母音18)のどのひとつを欠いても、それを含む語句を理解できなくなるのです。受講者には少なくともそのことを理解していてだいたわけですから、あとはPV法に示されたサウンドを1つずつ練習して正しく言えるようになり、同時にそれらの音を聞き取れるようになるべく努力あるのみです。
 また、英語の個々の音が認識できたあと、次の段階では、それらの音の並びが作りなすリズムを会得して、音則法の攻略に挑戦してください。こうした壁を越えて、はじめて真の英会話の世界に迫ることができるのです。
 日本語を話せる人なら、必ず英語を話せるようになることと私どもは確信しています。「英語は、話したいと思う人から話せるようになればいい」と私たちは思っています。

(新日本教育図書)