■ここがヘンだよ日本人の映語(プロローグ)「日本人が等しく英語を学べる」方法
2001.8.19
英語を話せる外務大臣がやっと登場して小躍りしてるなんてヘンだろうか?よその国では外務大臣が英語を話すのは当たり前だし、英語を話せることが外務大臣の必須条件だと思うけど、そんな常識が通用しないところが伝統を掲げて「日本人には英語はいらない」とほざくわれらが日の本のお偉方なんです。
でも、英語を聞ける大臣であるがゆえに、外務省のお役人が外国とどんな交渉をしているのか全部聞き取れちゃうし、ひょっとすると英語の話せない外交官がいたりして、とすると英語の話せる外務大臣が煙たくて煙たくて、早く消えてもらいたいと願って、イジメが続いちゃうのかなあ。
田中外務大臣が国益を損ねていると言うけれど、いままでブラックボックスだったんだし、そもそも過去にどんな接渉がなされたのかわかんないし、比較のしようがないんではあーりませんか。評論家の某が外務省の人が命を賭して職務に当たっていると代弁してたけど、具体的にどんなことをしているのか何も言わないんでは国民は信用しませんよ。何度も欺かれて、国民はとても賢くなっているんですから……。真紀子大臣、もっともっと情報公開して、わが国の現状を浮き彫りにしてください。
で、いっそのこと、日本人の多くが英語を話せるようになるほうが手っとり早いんではないですか、と主張する〈外人〉がいます。いや、わが国の権力構造にとっては〈害人〉のようなお人で、英語による情報を隠蔽させないために、どうしても日本人の多くが英語を話せてもらいたい、と願っている〈凱人〉の名はラブ・オーシュリ!
オーシュリさんは、アメリカはペンシルバニアからやってきた大の沖縄びいきで、現在は読谷村に住んでいます。職業は立体写真のカメラマンで、機械仕掛けのデザイナーでもあり、元キリスト教の宣教師で、ベトナム戦争時代は米軍の兵士で、また江戸末期から明治・大正時代にかけての日米関係資料の収集家ですから、いきおいマシュー・ペリーの研究家でもあり、『青い目が見た大琉球』(ニライ社)という著作もあります。
ペリーは日米修交条約を結ぶとき、小さな汽車を日本にプレゼントしましたが、それが動機となって、やがてわが国は世界一の鉄道王国になるわけですが、これを製作したノリス・ロコモティブ・カンパニイはオーシュリさんの実家のすぐ近くにあります。また、ペリーに同行して彼の『日本遠征記』の下敷きを書いたベアード・テイラーの家もオーシュリ家のすぐそばです。だからなのか、オーシュリさんが「日本のために何かをしたい」と思う気持の強さは先人たちに劣るものではありません。それで、その何かのひとつが「英語の本」を出版することになったのです。
オーシュリさんがインターネットでトマス・ハリスのことを調べていて、46万件以上もあったそうですが、やっと目的の人物にたどり着いたとき、彼のもとで平等の精神を学んだことのある森有礼が現われてきたとのことです。森はわが国の初代文部大臣で、日本人を向上させるには「国民が等しく教育を受けられる」ことに尽きると国粋主義者ぶりを発揮し、その一環として〈英語公用化論〉を打ち出しましたが、残念なことに暗殺されました。森は〈日本語不要論〉を唱えたのではなく、〈英語必要論〉を主張したのですが……。
オーシュリさんは日本語大好き人間で、とくにウチナー口(沖縄方言)を愛してますが、彼は「日本の今日あるのは教育の平等化のおかげで、また英語から情報を得てきたからでもある」と断定し、「もう、鎖国はやめて」と訴えます。
そしてまた「そんなに伝統が大切なら、着物にチョンマゲのままでいたらどうですか。野球もゴルフもサッカーもしないで、漢文(日本のものではない)だけ勉強して、剣の道にいそしんではどうですか」と居酒屋弁で語ります。そんなことを大声で言うと、剣道が得意な伝統こそを後生大事と考えるサムライ大将から「攘夷!」とばかりばっさりやられるかもしれませんよ、オーシュリさん!
ともあれ、ビザの継続を断わられるかもしれないことを覚悟で、オーシュリさんは「日本人が等しく英語を学べる」ための本を発表してくれました。来月発売の予定です。本のタイトルは『英語のゴールデンルール』−−お楽しみに!
(ラブ・オーシュリ)